〔リンベル〕な人 Talk to RINGBELL
インタビュー記事一覧 日本には昔から、お中元やお歳暮に代表される贈り物の文化があります。ただ最近はそうした伝統が薄れ、機会に応じて自由に贈る人が増えていると感じます。誰もが知っているものよりも、季節や地域限定など、大量生産品ではないものが喜ばれる時代ではないでしょうか。
90年代のIT革命により、「いつでもどこでも誰にでも手に入る価値」が唱えられ、随分便利な世の中になりました。でもすぐに手に入れられるものは、手にした時の喜びが小さい。だからこそ最近は、ライブや握手会など体験自体に価値を見出す人が増えているのでしょう。
私は小さい頃から、食べ物は人を繋ぐということを目の当たりにしてきました。新潟に住んでいた小学生の頃、実家では冬でも食べられる新興梨を親戚に送っていましたし、新蕎麦がとれるとお世話になった人に振る舞っていたのが記憶に残っています。また、社会人になってイスラエルのキブツにボランティア体験に行った時には、英語での会話もままなりませんでしたが、日本食を揃えてパーティーをしたら、「美味しいね!」とあっという間に周りと仲良くなれたんです。
世界の人たちは、もっと日常的にプレゼントを贈り合っているということも知りました。学生時代に訪れたハワイでは、日々気軽に贈り物をしあっていて、それがコミュニケーションの潤滑油になっていました。イタリア人からは、「いい男は褒める、あげる、触れるができなくてはならない」と教わりました。
芸能界では、話のネタになるものを持っていくという芸人さんも多いですね。私は、お中元やお歳暮を面倒な習慣と思っていたこともありましたが、今ではそれに加えて、日常のちょっとした贈り物を心がけています。私の場合、旅先でお土産を兼ねて買うことが多いですね。相手の顔を想い浮かべて、笑顔になってくれそうなものを選ぶようにしています。
リンベルのカタログギフトは、こちらが選んで贈るものでありながら、さらに相手も選べるというところがいいですね。人様にお贈りする時には、「これが美味しかったですよ」「これがお薦めですよ」と添えると、より気持ちが伝わります。
こちらが頂戴する時には、「こんなものもあるの!?」といつも驚かされます。カミさんと一緒に覗いて、あれこれ話をしながら選ぶ時間も楽しいですね。人間関係というのは、たとえ余計なことと思われても、一歩踏み出して行動してみることが大切です。そのためにも、もっと贈り物を習慣にしてみませんか?
1957年生まれ。ラジオ関東(現ラジオ日本)勤務を経て、日経マグロウヒル(現日経BP社)入社。週刊誌記者などを経て、97年に「日経エンタテインメント!」を創刊、編集長に就任。2003年同誌発行人に、2007年同誌編集委員に就任。2013年から日経BP総研 マーケティング戦略研究所上席研究員を兼任。著書に『ヒットを読む』(日経文庫)、連載に日経MJ『ヒットの現象学』、日本経済新聞『品田英雄のためになるエンタメ』など