寒中見舞いは年賀状の代わりのように、なんとなく認識している方も最近は案外多いのではないでしょうか。ここではまず、本来の寒中見舞いの意味や、年賀状に代える場合の出し方などからみていきましょう。
寒中見舞いの役目は案外多い
本来は寒さが厳しい時期のお見舞い状
寒中見舞いも本来は暑中見舞いと同じで、気候が厳しい時期にお相手を気遣うためのあいさつ状です。
ただし、暦の上で一年のうち最も寒さが厳しいとされる1月から2月初旬に出すのがマナーとされていますから、実際は寒さが厳しくても、12月に寒中見舞いを出したりすることはありません。
さまざまな理由で年賀状を出せなかった相手へのあいさつにも
このように寒中見舞いが1月から2月初旬に出すものであるため、最近では、年賀状を出せなかった相手へのごあいさつに寒中見舞いを送ることが多くなっています。
例えば自分やお相手が喪中の時や、年賀状またはそのお返事が遅れてしまった時、喪中と知らずに年賀状をくださった方がいた時などには、黙ってそのままにせず寒中見舞いを出すようにしましょう。
マナーだからというだけでなく、お相手もこちらの近況がわかると安心するはずです。
喪中の際に使える寒中見舞いの例文と対応マナー
寒中見舞いの出し方は?
松の内が明けてから立春までの間に出す
寒中見舞いの時期は、松の内が明ける日から立春までとされています。
松の内が明けるのは、関東地方では1月8日(土)から、それ以外の地方では1月16日(日)から、どちらも2月4日(金)までということになります。
ちなみに、寒中見舞いはお相手に届くのが1月8日・16日以降であればよいので、1月7日・15日に投函(とうかん)しても構いません。
むしろ、早めにごあいさつをしておく方が、お相手にも喜ばれるでしょう。
立春を過ぎて出す場合は、“余寒見舞い”
もしも、立春を過ぎるまで寒中見舞いを出しそびれたり、立春以降にごあいさつの必要があったりする場合は、寒中見舞いではなく余寒見舞いとして出すようにします。いわゆる残暑見舞いと同じですね。
余寒見舞いは寒さが続くうちに出すといわれ、いつまでに出すものか厳密には決まっていません。
ただ、暦の上では2月下旬から3月上旬が、雪が溶け始めるとされる“雨水”にあたりますから、2月中くらいを目安に出し終えておくとよいでしょう。
寒中見舞いの書き方(文例)は?
寒中見舞いは「季節の挨拶状」なので、新年を祝う意味を持ちません。そのため、松の内に出せない場合の挨拶や、喪中の場合の挨拶にも出すことができます。
葉書は年賀はがきではなく、郵便はがきか私製はがきを使いましょう。
寒中見舞いの基本構成は、以下の3つで構成されています。
- 「寒中見舞い申し上げます」といった決まり文句
- お相手を気遣う言葉や自身の近況報告
- 日付
寒中見舞いには「拝啓」などの頭語や「敬具」などの結語はいりません。また、寒中見舞いでは、縁起のいいことが区切りなく続いてほしいという思いから句読点をつけずに一文字空けて読みやすくします。
くわしい書き方についてはこちらをご覧ください。
寒中見舞いにはどのような贈り物が最適?
寒さが最も厳しい季節だから、寒中見舞いにはいつもお世話になっている方を気遣い、ホッと和らいで、喜ばれるギフトを贈りたいもの。
定番は、タオルやお肉、フルーツなどのギフトセットです。
定番のタオル
贈り物用のタオルは、とくに品質や肌触りが良いものを選ぶのがおすすめ。上質なタオルなら洗うほどふんわりとやわらかく、使うごとに幸せな感触を感じられます。デザイン性をそなえたタオルならおしゃれな先輩やご友人にも喜ばれます。
お肉や魚などのグルメ
家族や親戚が集まるこの時期なので、お肉や魚などのグルメも人気のギフトです。親しい方や家族へ、ワンランクアップの豪華な食材を。
美味しいお料理を囲んで、笑顔の時間をお届けできます。
フルーツギフトもおすすめ
また、肉や魚だけに限らずフルーツのギフトもおすすめ。見た目も鮮やかなフルーツは、普段自分では買わないような時季に合わせたこだわりの味わいを選びましょう。
おめでたい1月のごちそうと合わせて楽しんでいただけるはずです。
寒中見舞いのはがきデザインと選び方
寒中見舞いのはがきはデザインの種類が豊富なため、どのデザインを選ぶか迷う方もいるでしょう。ここでは、寒中見舞いはがきのデザインと選び方について解説します。
寒中見舞いはがきの選び方とデザインのポイント
寒中見舞いはがきは、できるだけシンプルなデザインを選ぶのがおすすめです。特に喪中の方へ送る際は、縁起物を描いたデザインや新年をイメージさせるようなデザインは避けましょう。
冬や早春をイメージできる、シンプルなデザインのはがきを選ぶのがおすすめです。
無料で使える寒中見舞いテンプレートの活用方法
寒中見舞いのはがきを作る際は、無料で使えるテンプレートを利用するのも一つの手です。専門のサイトを使うことによって、用途ごとにさまざまなテンプレートが用意されており、文面を編集して利用することもできます。
写真入り・オリジナルデザインの作り方
寒中見舞いのはがきに家族の写真を入れたい場合、写真フレームタイプのはがきを利用するのがおすすめです。完全オリジナルの寒中見舞いはがきを作成できます。
寒中見舞いのおすすめの贈りもの
寒中見舞いに関するよくある質問
寒中見舞いでよくある質問&回答をまとめましたので、参考にしてください。
寒中見舞いはメールで送っても大丈夫?
親しい関係であれば、メールやLINEスタンプなどでも問題ありません。ただし、無礼に感じてしまう方もいるため、目上の方や上司、喪中の方にはハガキで送るのが無難です。
喪中はがきが届いた後の寒中見舞いはどうすればいい?
喪中はがきを受け取った後に寒中見舞いを送る際は、1月8日から立春の2月3日前後に送るようにしてください。立春を過ぎた場合は「余寒見舞い」として2月末までに送りましょう。
寒中見舞いの切手やはがきの正しい使い方は?
寒中見舞いでは、通常はがき(切手を貼らずに送れるはがき)か、私製はがき(切手が必要なはがき)を選ぶ必要があります。私製はがきでは、63円分の普通切手が必要です。季節の風景や植物、動物などが入ったシンプルなデザインのはがきを選ぶのもポイントです。